PO(公募・売出)とは?
既に上場している企業が、
新たに発行する株式(新株)や、
大株主からの売出し株式を、
不特定多数の投資家に売却することです。
目的は?
公募とは、新株の購入を勧誘することで、公募増資とも言います。
目的は主に資金調達です。
また、売出しとは、大株主の保有株売却のことです。
目的は
・大株主が大量の株式を売却したい。
・株主数を増やして東証一部への昇格条件を満たしたい。
・株式の流動性を高めたい。
などがあります。
どうして割引価格で買えるのか?
公募増資の場合、新しく株を発行するので
1株の価値が希薄化してしまいます。
また、(希薄化しない)売出しの場合でも、
多くの株式が市場に供給されます。
受渡し日から売り圧力が増える形で
需給の悪化(株価の下落要因)を招いてしまうため、
市場価格では投資家は買ってくれません。
そこで、価格決定日の終値から
2~5%程度割り引いた価格にすることで
投資家に買ってもらうのです。
POの流れ
1 POを実施する旨の発表が出される。
2 需給申告(抽選参加の申込)をする。
※需給申告の締め切りは、原則として価格決定日
3 公募・売出し価格が決まる。(価格決定日)
※終値から2~5%ぐらいの割引価格になることが多い
※POの発表日から2週間ぐらい
4 当選した場合、購入申込をする。
※購入を辞退することもできる。
※申込み期間は、価格決定日から1~2日以内
5 受渡し日以降に売却できるようになる。
※受渡し日は、価格決定日から1~2週間後ぐらい。
利益が見込めるのか?
POは価格決定日から受渡しまで、
最短で売却した場合でも
1週間以上かかります。
翌日に売却できる立会外分売とは異なり、
相場全体の影響を受けやすくなります。
2020年はコロナの影響で、
相場全体が暴落した
前半に実施したPOは、
ほとんど損失になっています。
対照的に、後半に実施したPOは
ほとんど利益が出ています。
これでは参考になりませんね。
2019年の実績を調べてみると
実施されたPO(海外向けを除く)55件
受渡し日に売却した場合の収支
プラス収支 42件
マイナス収支 13件
およそ76%の勝率になります。
ただし、
2019年は日経平均で20%程度
上昇した年ですので
追い風参考のデータとなります。
2018年は110件
同条件で調べると
プラス収支71件
マイナス収支37件
およそ64%の勝率です。
(※いずれも筆者調べ。)
立会外分売との違いは?
・資金拘束が長くなる。
(最短でも1週間以上)
少額投資家には、大きな負担になります。
・案件ごとにPOに参加できる証券会社が異なる。
POの場合は、IPOと同様に
幹事となっている証券会社からBBに参加できます。
結局、POに参加するべきなのか?
立会外分売と同様に、
個別に判断する必要があります。
判断する基準は、ほぼ同じです。
・貸借銘柄で、かつ空売り(信用売り残)が
積み上がっている。
・公募売出し株数が少ない、直近の出来高が多い。
・発行株数に対する、公募売出し株数が少ない。
・割引率が高い。
・東証一部への昇格を目的としている。
・発表から価格決定日まで、十分に下落している。
理由は、
立会外分売とは?(参加する条件はこれだ!)を
参照してください。
結論
好条件のPOに限定してBBに参加する!
立会外分売と同じですね。
慣れてくれば、好条件なのかどうかを
判断することは難しくありません。
↓(このブログでもPOについて随時発信しています。)
好条件の案件に当選する確率は、
立会外分売と同じぐらいです。
IPOよりは当たりやすいですね。
にほんブログ村に参加しています。
↓ご協力のクリックお願いします↓
少額投資家向けの、
最大限、資金効率をUPさせる
実践編に続きます。
(只今、作成中です。)
コメント
[…] PO(公募売出)とは? […]